2022年6月4日

【SDGs】フードロスをなくすための取り組みとベジブロス

飲食業とフードロスの関係

つくる責任 つかう責任

2015年に、国連加盟国により始まったSDGs。

全世界の人々が、安全で幸福な暮らしを続けられることを目標に、企業ごとに様々な取り組みが始まっています。

SDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)が目標として掲げている、17のゴールと169のターゲットの中に、「つくる責任 つかう責任」という項目があり、その中のターゲットのひとつが「小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食品廃棄物を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品の損失を減少させる」という記述があります。

外食やレストランなど、飲食関係の企業には食品ロス・フードロスを減らす取り組みを迅速に進めていくことが求められています。

創業以来、完全受注生産で無駄出ない仕組み

我々フォリクラッセの業態であるケータリングは、細かく言えば飲食業ではなく小売業というジャンルになるのですが、扱っているものは食べ物・飲み物。フードロスを出さない取り組みは必須です。

レストランや飲食店との違い

お店を構えて、お客様のご来店を待つスタイルのレストランや飲食店では、いつお客様がいらしてもいいように、食材は豊富に準備しておく必要があります。お客様のご来店見込みから、発注量や下ごしらえをして準備し、もし見込みよりも来店数が少なければ、仕込んだ料理や食材は無駄になってしまうことがあります。

一方、フォリクラッセの受注は完全予約制。

通常1週間前までにご予約を頂き、注文された量だけを作ってご提供するスタイルなので、無駄に仕込みをすることがありません。

レストランなら、ご予約後に急な人数変更があっても、当日席に余裕があればご提供できますが、ケータリングではそうはいかない、というのは、”融通が利かない”という見方もあるかもしれませんが、弊社では、創業以来この完全受注生産の体制を貫いて参りました。

変わるビュッフェのイメージと共に

一昔前は、ビュッフェ=食べ放題というイメージが強く、”お料理がなくならないように用意しておかなければならない”、という意識が、イベント幹事様の中でもあったように思います。

大切なお客様のおもてなしだから、料理やスイーツがなくならないように、絶えず補充しなければいけない、品切れしているように見えてはならない、ということもありました。

しかし、最近では、ビュッフェのパーティー=立食でおしゃれに食事と会話を楽しむもの、というイメージが広まり、参加されるゲストも『食べ放題だから目一杯食べてやろう!』『元を取るぞ!』と意気込んでいらっしゃる方はほとんどいない印象があります。

そのため、発注量も参加人数に対して適正量でオーダー頂けるようになり、パーティー終盤には料理がほぼ完食されており、残ったとしても幹事様方のプチ打ち上げの際に完食される程度。『お料理の量がちょうどよくて良かったね!』というお声を多く頂けるようになっています。

調理過程で出る野菜くずから魔法の出汁を

完全受注生産の仕組みによって、出来上がったお料理がロスになるということがない我々でも、調理場において発生するのが、食材の端材。

特に、フォリクラッセでは、ピンチョスやフィンガーフードジュエルフードに多くの野菜を使用していますが、見栄えよく仕上げるために食材の面取りや型抜きなどをすることから、『野菜くず』が多く発生します。これにに対して『もったいない』という感情を抱く調理スタッフが多くいました。

家庭でも、例えばカレーを作るとき、人参や玉ねぎは皮をむいて使ったり、サラダに使うキャベツからは芯を取り除き、パプリカやキュウリのヘタを取って、、、など、一食作るだけで多くの野菜くずが出ていますよね。

この野菜くずを、そのままゴミとして捨ててしまうのはもったいない!

まだまだ活かせる方法があるんです!!

ご家庭でもできる!ベジブロス活用法

ベジブロスとは?

調理の際に余ってしまった野菜の切れ端や芯、皮の部分を煮出して作る野菜のお出汁のことを、ベジブロスと言います。

ベジブロスの良いところは、ゴミになってしまう部分の再利用ということだけではありません!!

実は、野菜の芯や皮の部分には豊富な栄養素(フィトケミカル/ファイトケミカル/phytochemical)が詰まっています。

ファイトケミカル(phytochemical)とは、植物が紫外線や昆虫など有害なものから自分自身を守るために作りだされた色素や香りのことで、抗酸化作用を有しているとされています。また、じっくりと煮だすことで、栄養素だけでなく水溶性の食物繊維も溶け出すなど、市販のコンソメからは摂ることのできない栄養素も余すことなく頂くことができます。

和にも洋にも幅広く使えるベジブロス

良いところ尽くしのベジブロス!活用方法も幅広く、野菜やソーセージを煮込んだポトフや洋風のスープのほか、和風のお料理にも使えます!

レシピ:ベジブロスの生姜ご飯

分量(1合あたり)

・米 …1合(150g)
・ベジブロス …炊飯器の1合のメモリまで(約200ml)
・生姜みじん切り …10g程(お好みで調整してください)

計量して洗った米に、ベジブロスを注ぎ、生姜のみじん切りを入れてひと混ぜし、炊飯してください。

ベジブロスは事前に作って常温まで冷やしたものを使用します。

生姜の香りと、野菜出汁のやさしい旨味が加わった、上品な出汁ご飯の出来上がり!

同じ要領で、炊き込みご飯にしてみたり、ピラフやパエリアにしてみたりアレンジは無限大!

ぜひ試してみて下さい!

【シェフ直伝】ベジブロスを作る時のポイントは?

いろんな野菜の端材で作れるベジブロスですが、さすがにゴーヤのはしっこは入れたら不味いハズ。

シェフに、どうしたら美味しいベジブロスになるの聞いてきました!

ポイントは、ずばり

『新鮮な野菜を使うことだよ』

皮や芯に栄養分が豊富とはいえ、萎びた人参のはしっこや、カラッカラに乾ききったゴボウからは美味しいお出汁は期待できません。栄養分ももうなくなっていることでしょう・・・

フォリクラッセのベジブロスには、人参、玉ねぎ、大根、ビーツ、トマト、椎茸、マッシュルーム等が多く使用されているそうです。パセリの茎や、セロリの葉部分などを入れるとより香りのいいお出汁を作ることができます。これは、フレンチの技法でも使われる”ブーケガルニ”ですね!

まとめ

家庭でも、買ってきた野菜は新鮮なうちに調理して食品ロスを防ぎたい!

調理過程で発生する野菜くずも余すところなく、しかも美味しく頂くことができるなんて、とっても素敵!

少しの心がけで、個人でもできることがあるようです。

ぜひ、今度お料理する際に思い出して頂けたら幸いです。

【次回予告】

今回は、フォリクラッセのフードロスをなく為の取り組みについてと、ご家庭でもできるベジブロス活用法についてご紹介しました!

次回は、これもフォリクラッセの得意分野である”プラントベースフード”についてご紹介いたします!

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